ネバーランド
1904年12月27日、ロンドンである芝居の初演が幕を開けた。従来の形式を大きく超えたこの破天荒な芝居は、イギリス中で大変な反響を呼び、以来100年後の現代においても、なおみずみずしい感動を私たちに与え続けてくれている。その演題をピーターパンという。そして作者の名はジェームス・バリという。
- 公開日
- 2005年1月15日(土)
- 監督
- マーク･フォースター
- 脚本
- デヴィッド･マギー
- 撮影
- ロベルト･シェイファー
- 製作年
- 2004
- 製作国
- 米=英
- 原題
- FINDING NEVERLAND
- 上映時間
- 100
- INTRODUCTION
- ピーター・パンの物語は、誕生から100年の時を経たいまも、世界中の人々に愛され続けている。1904年12月27日にロンドンで初めて「ピーター・パン」が舞台で上演された。その物語の背景には、もうひとつの愛のドラマが存在したことは世に知られてはいない。その事実をもとに宝石のように美しい映画が作られたのである。劇作家バリと、彼によって夢を信じる心を取り戻していく“ピーター”という名の少年との出会い。透き通るように純粋なふたつの魂のふれあいを描いた、美しい愛と感動のドラマ。バリの役には『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のジョニー・デップ。ピーターには、『トゥー・ブラザーズ』で注目を集めたフレディ・ハイモア。優しい母親シルヴィアには、『タイタニック』でアカデミー賞にノミネートされたケイト・ウィンスレット。その母デュ・モーリエ夫人には、『ダーリング』のオスカー女優ジュリー・クリスティ。チャールズ・フローマンには、『クレイマー、クレイマー』『レインマン』で2度のアカデミー主演男優賞に輝くダスティン・ホフマン。さらに、バリの夫人メアリーには、『フォーン・ブース』『マイ・ボディガード』のラダ・ミッチェルが扮している。監督は、ハル・ベリーがアカデミー賞に輝いた『チョコレート』のマーク・フォースター監督。2004年度のヴェネチア映画祭では、見事ラテルナ・マジカ賞に輝いている。
- STORY
- 劇作家のジェームズ・バリは、彼の新作『リトル・メアリー』の初日だったが、客席の反応は芳しくないので落胆していた。友人のアーサー・コナン・ドイル卿や・興行主のチャールズ・フローマンからも嫌味を言われた。失意のジェームズは、愛犬のボーソスを連れ、近くの公園へ日課の散歩に出かけた。そこで彼は、デイヴィズ家の4人の兄弟とその母親に出会った。無邪気に遊ぶ兄弟たちの中で、繊細な三男のピーターは、ひとりだけ兄弟の遊びの輪から外れていた。一家との再会を約束したジェームズは、自宅へ戻り妻のメアリーに公園での出来事を話した。メアリーは、夫をガンで亡くしたシルヴィアが、社交界の名士である母のデュ・モーリエ夫人の援助で暮らしている事を教える。少年たちと過ごすようになったジェームズは、いつしかピーターに、幼い日の自分を垣間見ていた。こうした彼の思いは、公演が打ち切られた『リトル・メアリー』の穴埋め用に書き始めた、新作劇の中に実を結んでいくのだった。ピーターに革表紙のノートをプレゼントしたジェームズは、「今度の劇の登場人物に、君の名前をつけてもいい?」と訪ね、感激で頬を紅く染めたピーターはうなずいた。こうして、『ピーター・パン』の上演準備が始まったのである。チャールズや俳優たちは、大人にならない少年、妖精、乳母の犬といった奇想天外な登場人物の設定に、とまどいを隠せないでいた。ディヴィズ家との交際について噂が広まっていると聞かされたジェームズは、一家をブラックレイクにある自分の別荘で過ごさせることにした。ジェームズにとっては、ロンドンと別荘を往復する忙しい日々。のどかな自然の中で子供たちと遊び、それを劇に反映させていく生活は、とても充実感したものになった。しかし、こうした日々は突然終わりを告げるのだった。
- CASTING
- ●ジョニー・デップ 1963年9月9日生まれ。ケンタッキー州出身。84年「エルム街の悪夢」で映画デビュー。90年「シザース・ハンズ」でゴールデン・グローブ賞候補。03年「パイレーツ・オブ・カリビアン」でアカデミー賞主演男優賞候補。主な出演作は、「ショコラ」（00）、「フェイク」（97）、「スリーピー・ホロウ」（99）、「耳に残るは君の歌声」（00）、「フロム・ヘル」（01）、「「ブロウ」（01）、「シークレット・ウィンドウ」（04）など。 ●ケイト・ウィンスレット 1975年10月５日生まれ。イギリス・バークシャー出身。94年「乙女の祈り」で映画デビュー。95年「いつか晴れた日に」で英米アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞候補。97年「タイタニック」で大ブレイク。主な出演作は「ハムレット」（96）、「日蔭のふたり」（96）、「グッバイ・モロッコ」（98）、「ホーリー・スモーク」（99）、「クイルズ」（00）、「エニグマ」（01）、「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」（03）など。 ●ダスティン・ホフマン 1937年8月8日生まれ。カリフォルニア州出身。67年「卒業」で主演に抜擢され、アカデミー賞主演男優賞候補。79年「クレイマー、クレイマー」で初受賞し、88年「レインマン」で2度目の受賞。主な出演作は「真夜中のカーボーイ」（70）、「レニー・ブルース」（74）、「大統領の陰謀」（76）、「トッツィー」（82）、「フック」（91）、「アウトブレイク」（95）、「ムーンライト・マイル」（02）など。 ●フレディ・ハイモア 1992年6月9日生まれ。99年6才で「Women Talking Dirty」でデビュー。 主な出演作は「トゥー・ブラザーズ」（04）、「Five Children and It」（04）、「Charlie and the Chocolate Factory」（04）など。
- 配給会社
- 東芝エンタテインメント