マイ･ボディガード(2004)

米軍の対テロ部隊で、”暗殺”の仕事を16年間も続けたジョン･クリーシーは、生きる希望を失くしていた。恐怖と罪の意識を大量の酒でごまかす日々を送っていたクリーシー。ある日、部隊の先輩のレイバーンを訪ねた。レイバーンはクリーシーを温かく迎え、仕事を紹介してくれたのだ。メキシコシティの実業家サムエル･ラモスとその妻リサが雇い主で、9歳の娘ピタの”ボディガード”という仕事。この6日間に24件もの誘拐事件している。広い邸に住むサムエルは裕福に見えたが、工場の経営も思わしくなく借金もあった。それでもボディガードを雇わなけれならないのだ。ピタは、クリーシーを、心の底から気に入った。しかし、クリーシーは、新しい仕事に情熱も感られず、ピタへの態度は冷たい。信心深かったクリーシーは、過去の過酷な任務の幻影に夜ごと苦しめられているのだ。だがいつしか、ピタに少しづつ心を開き始める。出張で不在の多い両親に代わって、クリーシーは家庭教師の役割まで果たし、二人は急速に打ち解けていく。そしてクリーシーの毎日は生き生きと輝やいていく。ある日、ピアノ教室の練習の間、外で待っていたクリーシーは、妙な動きをするパトカーや不審な車に危険を察知する。あたりはたちまち銃撃戦と化した。銃弾に倒れるクリーシー、ピタは、男たちに車で連れ去られてしまう。事件の背後には、政府の幹部や汚職警官の巨大犯罪組織、”エルマンダー”が絡んでいるらしい。しかし、行く手には予想もしない真相が待ち受けていたのだ。