たった一度の歌
市役所に勤める肇は、桜祭りの準備に忙しい。この町出身の大物歌手・後藤田を迎えて、地元の農業青年合唱団とのジョイントライブがあるのだ。そんな折、30年以上会っていなかった親友・紀彦が突然現れる。紀彦は今、後藤田のモノマネ歌手として細々と生活している。この二人の再会は、旧交を温める暇もなく、翌日の桜祭りへと運命的に巻き込まれていく。紀彦はなぜ突然故郷に帰ってきたのか?謎の大物歌手・後藤田とは本当は何者か?それぞれの思いが時を超えて絡み合い、ひとつのステージに引き寄せられていく。ついに、波乱と奇跡のライブが幕を開ける。