第77回カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞において、女性監督として最年少受賞に輝いた山中瑶子が監督・脚本、河合優実主演の『ナミビアの砂漠』の本予告映像が解禁された。
世の中も、人生も全部つまらない。やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ。優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく。もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのだろうか・・・?
解禁する本予告映像では、河合優実演じる主人公カナの一挙手一投足に目が釘付けとなるシーンが盛りだくさん!楽しそうに街中を走ったり、寛一郎演じる同棲している彼氏ホンダの前で「甘いのとしょっぱいの嬉しい」と微笑む姿や、金子大地演じる新しい彼氏・ハヤシとのデートで幸せそうなカナの様子が切り取られ、身近にいそうな21歳の女の子として描かれる前半部分。打って変わって、「わたし働かなくていいかなぁ」と暗い表情でつぶやくシーンからは、襲い掛かるように誰かを足で踏みつけたり、土下座する男から走り去ったり、取っ組み合いのケンカをしていたりと感情剥き出しの言動が続く。カナが「わたしおかしいかなぁ」とつぶやく静かな声は、どこか不安定な雰囲気を纏っている。
■『ナミビアの砂漠』本予告
いじわるで、嘘つきで、暴力的。それでも夢中になってしまう中毒的な魅力を持ったカナというキャラクターを、河合優実が演じきった。山中瑶子監督と河合優実という若き才能が、これまでの日本映画で決して見たことのない女性像を、スクリーンに焼き付けたことがヒシヒシと伝わってくる予告映像が完成した。
場面カットには、カナが男の手を握っている場面が切り取られている。鼻から垂れた鼻血が目を惹く、強烈な一枚。心ここにあらずという感じのカナの表情が、異彩を放つ彼女のキャラクターを物語っている。
9月6日(金)TOHOシネマズ 日比谷 他 全国ロードショー